次亜塩素酸水について

次亜塩素酸水って、体に害のない消毒剤なの?

次亜塩素酸、次亜塩素酸水と次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸水など名前が似た殺菌効果のある機能水がありますが、その効果や用途については意外と知られておりません。次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸水についてその違いなどお伝えいたします。

次亜塩素酸水(じあえんそさんすい)とは?

次亜塩素酸水のイメージ

次亜塩素酸水とは、食塩や塩酸を電気分解して作られた酸性電解水(さんせいでんかいすい)のことで食品添加物としても指定されている、殺菌料の一つです。

つまり、次亜塩素酸水は酸性のため、皮膚や粘膜を傷つけることがすくない、安全な電解水であり、薄めて口に入れても安全な消毒薬といえます。
※歯医者さん等では薄い次亜塩素酸水等で虫歯の予防等のケアを行っているところもあります。
厚生労働省のサイトにて 

では、この次亜塩素酸はどのような菌に効果があるのでしょうか。

【次亜塩素酸水で殺菌ができる菌】

  • 大腸菌(だいちょうきん)
  • 黄色ブドウ球菌(おうしょくぶどうきゅうきん)
  • MRSA(黄色ブドウ球菌の仲間)
  • サルモネラ菌
  • 緑膿菌(りょくのうきん)
  • レンサ球菌
  • 枯草菌(こそうきん)
  • カンジタ
  • 黒コウジカビ など

これらの微生物(びせいぶつ)は、私たちの生活の場にいる身近な菌で、人体、土や水の中、動物の体の中で生きています。

ですから、油断をすると簡単に私たちの体の中に入って来て、下痢や腹痛、嘔吐(おうと)や発熱を引き起こし、体調を崩してしまいます。

しかし、私たちの口に入れても安心である次亜塩素酸水を使用しますと、これらの菌を簡単に死滅させることができ、安全に食事を摂ることが可能となります。

次亜塩素酸水に浸すと枯草菌以外の微生物(びせいぶつ)は、1分で死滅(しめつ)し、枯草菌においても3分後に殆どが死滅するほどの効果があります。

次亜塩素酸ナトリウムとの違いは?名前は似ているけど?

次亜塩素酸ナトリウムとは、市販されている「ハイター」や「ミルトン」に主成分として含まれており塩素系漂白剤としての知名度があります。
次亜塩素酸水と同じように、微生物やウイルスを死滅させる力はありますが、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性のため、皮膚や粘膜(ねんまく)に付着すると、肌荒れを起こしてしまいます。

そのため、次亜塩素酸ナトリウムを除菌・殺菌目的で使用する場合には、直接手で触らないように注意が必要です。
次亜塩素酸ナトリウムは、この他「衣類のシミ抜き」「カビ取り」「排水口などのぬめり取り」などにも有効です。

ちなみに、ともに金属などに使用すると、サビてボロボロになってしまうことを覚えておきましょう。
また酸性の薬品を混ぜると、有害な塩素ガスが発生すると危険性がありますので必ず単体でのご利用をおすすめします。

厚生労働省の比較図も示します。

亜塩素酸水とは?

噴霧器

次亜塩素酸水と亜塩素酸水の違いで、化学式をみるとわかりやすいです。
塩素酸に対して酸素(O)が1つ少ないと「亜塩素酸」となり、さらにもう1つ少ないと「次亜塩素酸」が付きます。

塩素酸   = HCIO3 = O(酸素)が3つ
亜塩素酸  = HCIO2 = O(酸素)が2つ
次亜塩素酸 = HCIO  = O(酸素)が1つ
※同じような仲間で同じような効果はあります。

2012年に厚生労働省に食品添加物として認められた殺菌料の一つで、1kgに対し0.4g以下の濃度の液剤を作り、食品を消毒した後、しっかりと水洗いを行えば、人体に健康被害をもたらせない安全な殺菌料とされ、精米、野菜(キノコ類を除く)、果物、海藻類、豆類、鮮魚介類、食肉など塩蔵や乾燥などによって保存したものに使用しています。

亜塩素酸水は、次亜塩素酸水よりも酸性度が強いです。
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸ナトリウムと同等以上の殺菌効果が得られ、食品の消毒を行っても、栄養成分には影響を与えず、食品添加物として使用できる殺菌料です。

次亜塩素酸ナトリウムですと、衣類などに使用すると色落ちしたり、酷く金属が錆びたりしますが、次亜塩素酸水だとその心配も少なく、皮膚や粘膜を傷つけることもありません。

また、次亜塩素酸水は細菌やカビ・ウイルス(ノロウイルスやインフルエンザ)への反応も早いですが、有機物に触れると水に戻る性質がありますので除菌水としては安全です。
※次亜塩素酸水は歯医者しゃんでの虫歯治療にも利用されております。 

参考サイト:
福井市荻原歯科医院(大手樹会)
機能水とは?一般財団法人機能水研究振興財団